2020.9.28 小惑星イアンテ による掩蔽の観測成果
2020年9月28日 21時17分〜27分(日本時間)頃 観測された 小惑星イアンテ(98 Ianthe)による 13.3等星(UCAC4 538-002093)食の結果です。
この現象は、掩蔽帯が米国南西部から始まって日本を通過しており、大陸横断的成果となりました。
この現象において、以下の4地点で食による減光が観測されました。
Tony Georgeさん(米国アリゾナ州),Paul Maleyさん(米国アリゾナ州),細井克昌さん(福島県三春町),山村秀人さん(福井県あわら市へ遠征)
また、以下の8地点では通過が観測されました。
Wayne Thomasさん(米国アリゾナ州),Ronert Jonesさん(米国カリフォルニア州),
井田三良さん(福井県福井市へ遠征),渡辺裕之さん(福井県鯖江市へ遠征),石田正行さん(福井県越前市へ遠征),冨岡啓行さん(茨城県日立市),
吉原秀樹さん(岡山県新見市へ遠征),浅井晃さん(三重県いなべ市),井狩康一さん(滋賀県守山市)
ご協力いただきました皆様には、この場を借りまして御礼申し上げます。
以下は観測者の配置です。●は減光の観測者、●は通過(食なし)をの観測者の位置です。
(クリックで拡大)
米国南西部の観測者の配置 (presented by John Moore(IOTA))
日本の観測者の配置 (presented by John Moore(IOTA))
下図は整約計算の結果です。推定直径 109kmの小惑星に対して、42.1km〜88.4km の小惑星の弦が求められました。
Reduced by John Moore/ IOTA. (Update 2020.10.10)
Reduced by Tsutomu Hayamizu. (Update 2020.10.10)
※ 観測結果は星食のメーリングリスト JOIN に公開されたものです。
観測から得られたライトカーブ
以下は、山村秀人さん(福井県あわら市へ遠征) の観測から得られたライトカーブです。
この現象は、小惑星と隠さされる恒星がほぼ同じ等級で減光がわずか0.7等と浅く、観測の難しい現象でした。
観測:山村秀人さん(福井県あわら市)
Observed by Hidehito Yamamura. (2020.9.28 UT)