2022.4.13 小惑星アフティ による2.6等星食の成果
2022年4月13日 19時09分(日本時間)頃 観測された 小惑星アフティ(2826 Ahti)による ぎょしゃ座θ星=マハシム(HIP 28380 2.6等)食の結果です。
この現象において、石井馨さん（鹿児島県鹿屋市へ遠征）により食による減光が観測されました。
この現象は対象星が2.6等と例外的に明るく、国内でこれ以上に明るい恒星食が観測されたのは、過去に1991年1月の小惑星ミルラ（(381) Myrrha）
によるふたご座γ星アルヘナ（1.9 等）食の1度しかなく、今回の観測成功は31年ぶりのこととなりました。
この現象は広く注目を集めましたが、天候が悪いなか、石井さんのみが観測に成功されました。
また、現象直前には公開されたばかりのUBAD星表（USNO Bright-Star Astrometric Database）を使って改良されました。
現在最も高精度とされるガイア星表（Gaia EDR3）は、意外にも輝星に対しての精度は劣るため、これを補うためにUBAD星表
が作成されています。
ご協力いただきました皆様には、この場を借りまして御礼申し上げます。
下図は整約計算の結果です。推定直径 40.2kmの小惑星に対して観測から、40.3km +/-0.8km の弦が求められました。
Reduced by Tsutomu Hayamizu. (Update 2022.4.18)
※ 観測結果は星食のメーリングリスト JOIN に公開されたものです。
関連のリンク
・アストロアーツ「小惑星による2.6等星の食、観測成功！」
